記事制作を必要とする企業の多くは、100%外部に委託するか100%社内でやるか、その2択で悩んでいます。しかし、その中間を求める企業もあるのではないでしょうか。
フリーライターと依頼主である企業の社員が協力して記事をつくる、いわばハイブリッド型の制作体制です。
今回お話を伺った穴吹興産株式会社の太田氏は、専門性をもったライターを求める一方で、社内の知見を活かすために企画や編集は社内で行いたいと考えていたとのこと。
ミライトマッチTEAMSを利用することになった経緯や導入の成果などを伺いました。

<今回お話を伺った方>
穴吹興産株式会社 デジタルマーケティング推進部 太田ひとみ氏
香川県高松市に本社を置く不動産企業。新築分譲マンションの開発をメインに、不動産開発を行っています。企業ブランディングの強化、リード獲得と受注率UPをめざし、ミライトマッチTEAMSを利用。月に3記事ほど依頼しています。
【ミライトマッチ利用時のニーズ】
- 記事制作に関わる社員の負担軽減
- 専門知識を持つライターの協力
丸投げする相手ではなく、一緒に記事をつくるパートナーがほしかった
――まず、穴吹興産様の事業内容をご紹介いただけますか?

新築分譲マンションの開発をメインとする不動産開発を行っています。中古マンションの買い取りと再販、投資用不動産の販売なども行っています。
グループとしては、電力事業や介護施設の運営、高松や倉敷など中国地方でのホテル経営なども行っています。
私は、新築分譲マンションの購入を支援するオウンドメディア『アルファジャーナル』というサイトの運営に携わっています。
住宅は高額なお買い物ですので、皆さん購入を検討するにあたり、疑問を解消するためいろんな情報を確認されます。そういった方々のお役に立てるような情報をご提供しています。

具体的には、住宅購入に関わる税制や手続き、住宅ローンの金利や支払い計画、あるいは建物の構造や設備、管理の仕組みなどに関する記事です。
複雑な内容も多いのですが、住宅購入を検討する人にとって大事な情報なので、わかりやすくお伝えするよう心がけています。
――ミライトマッチTEAMSを導入いただく前は、どんなお悩みがありましたか? 導入前の状況や制作体制を教えてください。
以前は社内だけでやっていて、営業部門の社員が業務の傍ら執筆していました。
本業があるので時間がかかりますし、ライターの経験や知識によって偏ってしまったり、十分に深堀りできなかったりすることがありました。
例えば、新築マンションの税制についてはしっかり説明できても一戸建ての税制については分からないことがあったり、ある建築ルールの現状を説明できてもそのルールが生まれた背景や今後の展望までは難しかったり。
専門知識と、複雑な事柄をわかりやすく伝える技術を持ったライターさんが必要な状況でした。
記事の執筆が営業社員の負担になっていることも課題でした。
もともとライティングが得意なメンバーが執筆していたわけではなかったため、販売の業務を抱えながらの執筆は大きな負担となり、安定的に記事制作が難しいという課題もありました。
そこで不動産や税制など専門知識があるライターさんを探しましたが、なかなか見つかりませんでした。
しかも私たちには「独自性を持たせるため、記事に自社の知見を活かしたい」という想いがあり、そこを理解して一緒に記事をつくってくださるパートナーを探していたので、余計に難しかったんですよね。
条件に合う人材がいっこうに見つからなかったので、不動産関連の専門記事とともにアップしている生活お役立ち記事の執筆だけ、以前から取引があった制作会社に発注するようになりました。
ただ営業社員に負荷がかかっている状況に変わりはなく、社内だけでの制作は限界に来ていました。
そんなときにミライトマッチを知り、参加したウェビナーでハイブリッド型の制作体制が可能と聞いて、依頼することにしました。
――ミライトマッチTEAMSを導入いただいた決め手は何でしょうか。
こうした、必要な部分には関与しながら労力のかかる執筆はお任せできるハイブリッド型のサービスを他に知らないので、他社との比較検討はしていません。
一刻も早く社員の負担を軽減する必要があったので、試してみて問題がなければ本格的に導入しようと決めていました。
視野が広がって記事の多様性が増し、深堀りした内容になった
――ミライトマッチTEAMSを導入してみて、どのような成果がありましたか?

記事コンテンツの幅が広がり、バラエティが豊かになったことが一番の成果ですね。外部の方に入っていただいたことで視野が広がりました。
その上で、弊社が培ってきた知識や経験、現場のリアルな声も反映できていることに満足しています。
また、資格保有者や該当分野での勤務経験があるライターさんにお願いできるようになり、深堀りした正しい情報をお伝えできるようになりました。

記事をコンスタントに公開できるようになったことも大きいです。
導入前は記事1本あたり3~4か月、早くても2、3カ月かかっていましたが、今は1~1.5カ月、掘り下げたものでも2カ月程度で完成させているので、トレンドに合わせた記事を公開できています。もちろん、社員の負担も軽減されました。
最近は制作いただいた記事コンテンツの2次利用を積極的に進め、現場での営業にも活かしています。
記事を紙資料にしてモデルルームの来場者にお渡ししたり、郵送する資料に同封したりするケースが増えているんです。
記事を読んでいただき、そこから営業担当者がお客様の悩みを把握し、個別のご提案につなげています。
――ミライトマッチTEAMSの人材や成果物に対する印象はいかがですか?

フリーランスのライターさんということで最初は少し不安もありましたが、実際にお願いしてみると、法人として業務を受託されている方もたくさんいらっしゃって、安心してお取引させていただいています。
また、個人事業主に直接発注すると、稟議、契約書の準備、源泉徴収など煩雑な業務が発生します。
ただミライトマッチTEAMSは運営会社の株式会社IT&Pluckticeとの契約になるため、こうした面倒な事務手続きを代行してもらえます。その点もありがたいですね。
それまで社内で書いていたため細部までこだわりがありますし、不動産はちょっとした言い回しが大きなトラブルに発展することもあるので、納品いただいた原稿に手を入れることは多いのですが、良い成果物を納品いただいています。
分かりやすくまとめていただける点はもちろん、ライターさんごとに違った視点で執筆いただける点が特に助かっています。
――社員の方々と協力してつくられているのですよね。制作の大まかな流れをお聞かせいただけますか?
まず記事のテーマを社内で決めます。次にその執筆に必要な知識や資格などの条件を伝えてライターさんを選定いただき、同時にディレクターさんに構成案の作成を依頼します。
ライターさんが確定したら、ディレクターさんとライターさん、弊社社員で企画会議を行います。
そこで意見を出し合い、販売現場のリアルな声を盛り込み、できるだけお客様が求めるコンテンツを確定します。
その記事を読んだ方にどう行動してほしいのか直接ライターさんにお伝えするので、スムーズに執筆していただけているのではないかと思います。
――毎回テーマに合わせてライターを選び、制作チームで企画会議を行っているんですね。記事をつくる上で意識されていることはありますか?
『アルファジャーナル』を読んでくださるお客様の視点を意識し、皆さんが知りたいと思う情報、皆さんの役に立つ情報をお届けすることを心がけています。
最初はSEOによる集客をめざしていたのですが、PVが伸びても集客につながらず、社内からも疑問の声が上がり始めました。
そこでそれまでの記事を見直し、ある結論に達しました。
SEO対策に注力したことで首都圏視点の記事になってしまい、主に地方都市のマンション購入を検討される弊社のお客様には参考にしづらい内容になっていたのではないか、と。
それでお客様が求めるコンテンツへと方針を転換しました。
記事を営業資料として活用できるようになったのは、ミライトマッチTEAMSの活用によりお客様目線の記事をしっかり書けるようになり、現場で使いやすくなったからでしょう。
専門的な記事、自社の知見を活かした独自の記事をめざす企業におすすめ
――ミライトマッチTEAMSで今後やってみたいことはありますか?

生成AIが登場し、記事はオリジナリティがより重要になってきています。
すでに依頼し始めているのですが、取材記事や体験談を増やして独自性を出し、お客様に参考にしていただける情報を増やしていきたいです。
また、弊社にはマンションのウェブ会員がいらっしゃいます。
会員特典として、マンションの購入割引などに使えるポイントが付与されるのですが、アンケート回答でもポイントをためられます。
住宅購入の経験を伝えたいお気持ちもあるのでしょう。
回答率が高く、多くの方が記述式の質問にもしっかり答えてくださいます。
この強みを活かし、アンケート記事にも力を入れていきたいです。

――ミライトマッチTEAMSでの記事制作に、生成AIを活用されていますか?
はい。構成案はディレクターさんにお願いしていますが、いただく案の良しあしを判断するため私も考えます。その際に生成AIを活用しています。
構成案に沿った執筆に必要なライターさんの条件抽出や、納品いただいた記事の校正にも使っています。
――ミライトマッチTEAMSは、どんな企業におすすめでしょうか?
クオリティの高い記事をコンスタントに掲載してオウンドメディアをより良いものにしたいと考えている企業は、利用するといいと思います。
特に「専門的な記事を制作したい」「記事に社内の知見を盛り込みたい」「記事に独自性を出したい」といった企業におすすめです。
利用してみてわかったのですが、ひとくちにライターといっても実に多様な方々がいらっしゃいます。
自分たちにとってベストの活用法を見つけるには、1、2本の記事ではなく、継続して利用されるといいと思います。
――生成AIが出て来たことで、よりオリジナリティのある記事が求められるようになったというのは、鋭いご指摘ですね。本日はありがとうございました。
監修者プロフィール

- 株式会社IT&Plucktice 代表取締役
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【プロフィール】
・新卒でアクセンチュア株式会社に入社し、2019年に株式会社IT&Pluckticeを創業
・SEO記事制作現場におけるマッチングの課題感を解決すべく、ライティング人材に特化したマッチングサービス「ミライトマッチ」を立上げ・運営
【実績】
・Webマーケ会社にて、複数SEOメディア事業の立ち上げ、収益化に貢献
・2021年に「ミライトマッチ」をリリースし、1900名以上のフリーランスを集客。企業と人材のマッチング率は約90%を誇る