
「海外向けに自社の情報発信をしたいけれど、どう発信すればよいのかわからない……」
そんな悩みを抱える企業は少なくありません。
インバウンド需要の高まりを背景に、英語での情報発信は重要性を増しています。そこで注目されているのが、英語コラムライターへの外注です。
この記事では、仕事内容や外注のコツなどをわかりやすく紹介します。
英語コラムライターとは?仕事内容と役割

英語コラムライターは、日本の文化・観光・製品・サービスなどを、海外読者向けに伝わる形へ整えて発信する専門ライターです。
英語コラムライターの主な仕事内容
英語コラムライターの仕事は、執筆だけでなく、リサーチや構成づくりまでを担当するのが特徴です。
以下が代表的な業務です。
代表的な業務
- テーマ・ターゲットの確認
- 関連情報のリサーチ
- 記事構成の作成
- 英語での執筆
- 表現・事実関係のチェック
企業のオウンドメディアでは、英語圏の検索行動を踏まえたSEO設計や、タイトル・見出しの最適化を行う場合もあります。
英語コラムライターは、成果につなげる視点でコンテンツ設計も担います。
翻訳者と英語ライターとの違い
英語での情報発信には複数の専門職が関わりますが、その役割は異なります。
| 項目 | 翻訳者 | 英語ライター | 英語コラムライター |
| 役割 | 原文を正確に翻訳 | 依頼内容に沿って英文を作成 | 英語記事を構成し、読者に伝わるコラムを執筆 |
| 作業範囲 | 原文に忠実・自由度が低い | テーマに沿って英文作成 | リサーチ・構成・SEO設計まで含む |
| 目的 | 原文の意味を正確に再現 | 情報を英語で伝える | ビジネス成果につながる記事制作 |
| 表現 | 直訳が中心・文化調整は限定的 | ある程度自由な表現が可能 | 読者視点で最適化し構成から調整 |
| 向いている案件 | 法務文書・マニュアル | 一般的な英文記事 | 海外SEO・マーケティング・ストーリー性のある記事 |
翻訳者は正確な英訳、英語ライターは指定テーマの英文作成が目的です。
一方で、英語コラムライターは、検索意図や読者理解を踏まえて記事全体を設計する専門職であり、成果を重視した英語コンテンツを制作します。目的に応じて適切な人材を選びましょう。
企業が英語コラムライターを外注する理由

社内だけで高品質な英語コンテンツを制作するのは簡単ではありません。ここでは、企業が英語コラムライターへ外注する主な理由を解説します。
インバウンド・海外SEOの重要性
円安や旅行需要の回復により、インバウンド市場は拡大しています。
(出典:観光庁「インバウンド消費動向調査(2024年 年間値)」/参照日:2025年12月16日)
また、越境ECの利用増加や海外ユーザーのオンライン行動が活発になり、英語検索を前提とした情報収集が一般的になりました。企業の英語発信は、集客・売上・認知のすべてにつながる取り組みといえるでしょう。
(出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」/参照日:2025年12月16日)
しかし、日本語記事の直訳では英語圏の検索意図を満たせず、SEOでも成果が出にくいのが実情です。文化背景やキーワード特性を踏まえて最適化しなければ、検索結果に表示されず機会損失につながります。
そのため、インバウンド対策や海外SEOを理解した上での情報発信が求められています。
社内で対応できない主な理由
英語コラムを社内で完結させようとすると、以下の3点が主な課題になります。
1. ネイティブ視点の不足
英語が得意なスタッフがいても、表現や文化背景を踏まえた文章を安定して作るのは容易ではありません。
微妙な不自然さや読者ニーズとのズレが生じやすく、SEO評価が伸びにくい理由の一つになっています。
2. SEO・海外キーワードの知識不足
英語圏の検索行動は日本とは異なり、直訳したキーワードが使われないことも多くあります。
海外SEOには専門知識が求められ、社内で通常業務と並行して習得するのは現実的ではありません。
3. 英語とマーケティングの両立が困難
英語コラムは語学力だけでなく、検索意図の理解や訴求ポイントの整理、導線設計といったマーケティング視点が欠かせません。
しかし、英語・ライティング・マーケティング・SEOをすべて担うには負担がかかり、文章としては正しくても成果につながらないケースが生じがちです。
失敗しない英語コラムライターの選び方

英語コラムは英語が書ける人なら誰でも作れるわけではありません。成果につながる記事を制作するために、確認しておきたいポイントをまとめます。
十分な英語力
英語コラムライターを選ぶ基準は、読みやすい英文を作れるかです。文法の正確さだけでなく、英語圏の読者が違和感なく読める語彙選びや文章のリズム、文化的背景を踏まえた説明が求められます。
直訳調の文章が残っていると読者の理解度が下がり、SEO評価にも影響が出てしまいます。事前に執筆サンプルで読みやすさを確認しましょう。
コラム執筆の実績
英語コラムでは、導入文の工夫や読みやすい構成、情報の取捨選択などの多面的なライティングスキルが求められます。
特にオウンドメディア向けの記事では、読みやすさと正確さが欠かせません。過去にどのようなテーマで執筆してきたのか、自社分野に近い実績があるかを確認すると品質のブレを防ぎやすくなります。
SEO理解
成果を出す英語コラムには、英語圏の検索意図を踏まえたSEO理解と設計が必要です。日本語の直訳キーワードが検索されないケースや英語圏ならではの情報ニーズも多く存在します。
SEOを理解しているライターであれば、読者が求める情報を適切に整理でき、アクセス増加や問い合わせにつながるコンテンツを設計できます。
日本市場への理解
海外向けの発信であっても、「日本の何をどう伝えるか」という視点は欠かせません。日本文化や商習慣、観光地の背景などへの理解が浅いと説明が抽象的になり、海外読者に響く文章になりにくくなります。
特に企業や自治体の情報発信では、日本独自の魅力をわかりやすく翻訳し、編集する力が求められます。
ビジネス視点
英語コラムの最終目的は、問い合わせ増加や来店促進、ブランド理解などのビジネス成果につなげることです。
読者の心理を踏まえて情報の順序を設計したり、行動につながる訴求ポイントを整理したりするマーケティング視点が欠かせません。
英語コラム外注で分かった成功と失敗【体験談】

英語コラムを依頼していただく中で、企業や自治体の担当者からよく聞く悩みや実際に改善につながったケースを紹介します。
外注前に抱えていた課題
相談を受ける中で多いのは、「英語で情報発信をする」という方針だけが先に決まり、担当者が急に任命されるケースです。初めて英語発信を担当する方が8割以上を占めていました。
当初はコストを抑えるため、翻訳ツールや英語が得意な職員が対応していましたが、「本当に読まれているのか」を判断できず、数か月更新が止まってしまったという相談も少なくありません。
話を詳しく聞くと、アクセス状況の見方や成果を測る基準が社内で共有されておらず、改善点を特定できないまま運用が止まっていたことが分かりました。こうした判断できない状態が、外注を検討するきっかけになっています。
実際に外注して得られた成果
まず着手したのは、記事の良し悪しをどう判断するかという点でした。
Googleアナリティクスの基本的な見方を共有し、英語圏の検索キーワードや海外SEOの考え方を整理しました。
英語圏の読者が「どんな言葉で検索し、何を知りたいのか」を意識して構成を見直した結果、公開から2〜3か月で滞在時間が1.5倍前後に伸び、英語検索からの自然流入が増加したケースが見られるようになりました。
それまで問い合わせがほぼなかった英語ページから月に数件の問い合わせが発生し、広告配信やコンテンツ拡充を検討できる段階まで進んだ企業もあります。また、担当者が記事設計の考え方を理解し、社内で継続運用できる体制が整ったという声も聞かれました。
失敗したケースとそこから分かったこと
実務経験の中で、英語コラムを「翻訳」として依頼された結果、成果につながらなかったケースもあります。
発注時点では「日本語の記事を英語にしてほしい」という要望のみで、検索上位を狙いたいのかなどといった目的が共有されていませんでした。その結果、半年以上公開しても検索流入がほとんど発生しない状態が続いていました。
この経験から、発注段階で目的や期待する成果を明確にすることの重要性を実感しています。目的が共有されていれば、翻訳にとどまらず、海外SEOや構成設計まで含めた提案が可能になり、成果につながりやすくなります。
英語コラムライターの費用相場

英語コラムライターの費用は、ライターに「どこまでの作業を依頼するか」によって変わります。
目的別で見る費用相場の目安
以下の費用相場は、クラウドソーシングサービスや翻訳会社の公開情報、実務上の受発注経験をもとに整理した目安です。
| 依頼内容 | 作業範囲 | 相場(文字単価) | 特徴 |
| 翻訳(英訳) | 日本語→英語の翻訳のみ | 1.5〜4円 | ・原文重視・構成変更やSEO対応は基本含まれない |
| 英語SEO記事 | リサーチ・KW選定・構成・執筆 | 3〜8円 | ・英語圏の検索意図に合わせたSEO設計が必要 |
| 英語コラム | リサーチ・構成・執筆・文化背景の補足 | 4〜10円 | ・読者理解やストーリー設計が求められる |
※なお、実際の費用は、記事の専門性や目的、調査・設計の深さによって、この目安を上回る場合もあります。
翻訳のみの作業は、原文を英語に置き換える工程が中心ですが、SEO設計や記事構成の作成、文化的な背景説明まで含めるには、事前の調査や設計の工程が増えるため、作業工数も増えていきます。
そのため、英語コラムの単価は、依頼する作業範囲が広がるほど段階的に高くなる傾向があります。自社で対応する範囲と外注したい範囲を整理すると、必要な作業範囲に応じた依頼がしやすくなり、結果としてコストとのバランスも取りやすくなるでしょう。
参考:
・クラウドワークス「ライティング案件の報酬目安」 (参照日:2025年12月16日)
・ランサーズ「ライター向け報酬の目安」 (参照日:2025年12月16日)
・日本翻訳連盟「英日・日英翻訳料金の目安」(参照日:2025年12月16日)
費用が高くなりやすいケース
英語コラムの費用は内容によって変わりますが、事前調査や構成設計などの工程が増える案件では、相場より高くなる傾向があります。
代表的なケースは以下のとおりです。
代表的なケース
- 専門性の高い分野(医療・法律・金融・技術など)を扱う場合
- ネイティブチェックやダブルチェックを含む場合
- 英語圏の検索行動を踏まえた海外SEOを強化する場合
- インタビュー・取材が必要な記事制作
- 短納期や特急対応で依頼する場合
こうした条件が加わると、調査や確認、設計にかかる工数が増えるため、作業内容に応じた単価設定になることが一般的です。
英語コラムライターの探し方5選

英語コラムライターを探す方法はいくつかあります。特徴や費用、探しやすさはそれぞれ異なるため、自社の状況に合った探し方を検討しましょう。ここでは代表的な5つの探し方を解説します。
クラウドソーシングで探す
クラウドワークスやランサーズでは、募集を出すだけでライターを比較できます。手軽で費用も抑えやすい一方、スキルの幅があり品質にばらつきが出やすい点には注意が必要です。サンプル確認やテスト発注を前提にすると、より選びやすくなります。
エージェントで探す
ライターエージェントや制作会社を利用すると、スキルの高いライターを紹介してもらえます。編集やチェックが入るため品質が安定し、進行管理も任せられます。費用は上がりますが、専門性の高い記事や大量発注に向いています。
SNSで探す
X(旧Twitter)やLinkedInでは、ライター自身が実績や得意分野を発信していることが多く、文章力や人柄を事前に把握しやすいメリットがあります。契約条件を個別に調整する手間はありますが、特定ジャンルに強いライターを見つけたい場合に適しています。
マッチングサービスで探す
ミライトマッチのような専門マッチングサービスでは、ライターのプロフィールや実績をもとに、案件内容に合った人材を探したり、条件に応じた候補を紹介してもらうことができます。得意分野や過去の制作実績を事前に確認できるため、条件に合うライターを比較しやすい点が特徴です。
知人紹介・コミュニティで探す
知人や業界コミュニティからの紹介は、信頼性の高いライターに出会いやすい方法です。実績や仕事の進め方を事前に把握しやすく、安心して長期的に依頼したい場合に向いています。
ミライトマッチ厳選!おすすめの英語コラムライター

英語コラム制作では、英語力だけでなく、SEO・読者理解・専門性など、多角的なスキルが求められます。ここでは、ミライトマッチに登録するライターの中から、企業案件で評価の高い4名を紹介します。

M・K氏|海外SEOに強いライター
海外SEOを前提に、英語圏ユーザーの検索意図から逆算して記事を設計。
観光・製品紹介ジャンルを中心に、
検索順位を大きく改善した実績があります。

U・T氏|英語実務と教育に強いライター
外資系実務と英語教育、両方に精通した実務型ライター。
ビジネス英語や研修系コンテンツを中心に、
「現場で使える英語」を前提とした記事制作を得意としています。

E・K氏|英語学習と翻訳に強いライター
学習者目線と翻訳スキルを併せ持つ英語学習特化ライター。
英語学習メディアでの執筆経験が豊富で、
ニュアンスまで伝わる自然な英文表現に定評があります。

N・E氏|海外経験とSEOに強いライター
海外生活の経験を活かし、外国人視点での発信を得意とするライター。
欧米での長期滞在経験を背景に、
観光・文化紹介ジャンルを中心としたSEO記事制作に強みがあります。
英語コラム制作に対応できるライターをさらに比較したい方は、以下から一覧をご覧いただけます。
※案件内容に応じて、最適なライターをご提案可能です。
英語コラム外注の5つのステップ

英語コラムを外注する際は、事前準備から公開後の運用までの流れを押さえましょう。ここでは、一般的な進め方を紹介します。
①目的の整理
「何のために英語コラムを作るのか」を固めておきます。
訪日集客や越境EC、製品認知などの目的が分かると、ターゲット読者や記事の方向性が定まり、ライター側も意図を汲み取りやすくなります。PV数や問い合わせ数などのKPIを決めておくと評価もしやすくなります。
②テーマ・トーン決定
目的に合わせてテーマや文章トーンを決めます。想定読者や掲載場所、ボリューム、キーワードなどをまとめた簡易的な仕様書を用意すると、初稿のズレを防ぎやすくなります。
③テスト発注
初回から本番記事を任せるのではなく、短いテスト記事で文章力や対応スピード、コミュニケーションを確認します。ライターとの相性やレスポンスなども確認するとよいでしょう。
④フィードバック
初稿を受け取ったら、内容や表現、事実関係、トーンなどを確認し、修正点を具体的に伝えます。フィードバックすると、2本目の記事から品質が安定します。
⑤継続運用
公開後の閲覧データや問い合わせ状況を確認し、改善を重ねながら継続的に記事を制作します。長期的な運用により、英語コラムの効果は高まりやすくなります。
英語コラムライター発注時のよくある質問

英語コラムを外注する際に、よく寄せられる質問をまとめています。
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ネイティブでないとダメ?
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尾崎 有香 必ずしもネイティブである必要はありません。
必要なスキルは、ネイティブが読んでも違和感のない自然な英文かどうかです。ノンネイティブでも、高品質な英語コラムを書けるライターは多く存在します。
不安な場合は、ネイティブチェックを組み込んだり、過去の英文サンプルを確認したりすると品質を判断しやすいでしょう。
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翻訳と何が違う?
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尾崎 有香 目的と作業範囲が異なります。
翻訳は、原文を正確に英語へ置き換える作業で、構成や内容の再設計は基本的に行いません。一方で英語コラムライターは、読者の理解度や検索意図を踏まえ、情報を整理・再構成しながら記事を設計します。
マーケティングや集客を目的とする場合は、翻訳よりも英語コラム制作のほうが成果につながりやすい傾向があります。
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海外SEOに対応できる?
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尾崎 有香 ライターによって対応範囲が異なります。
海外SEOに対応できるライターは、英語圏の検索行動を踏まえた構成やキーワード設計が可能です。ただし、検索ボリューム調査や競合分析まで行うかどうかは、依頼内容で変わります。
必要に応じてSEO担当者と連携できる体制かどうかも、事前に確認しておくと安心です。
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修正回数は何回まで?
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尾崎 有香 2回程度が一般的です。
初稿提出後の微調整を想定し、2回前後の修正対応を前提に料金が設定されています。事前に目的やトーン、参考記事を共有していれば、大きな修正が発生しにくいため、この回数で十分に調整できるケースがほとんどです。
なお、構成の大幅な変更やテーマ自体の見直しが必要になる場合は、追加費用が発生することもあります。
まとめ|英語コラム制作を成功させるために

英語コラムは、日本語記事を英訳するだけでは成果につながりにくく、英語力・SEO理解・読者視点の3つがそろって初めて効果を発揮します。インバウンドの拡大や越境ECの普及により、こうした英語での発信はますます増えていくでしょう。
英語で自社の魅力を伝えるためには、目指す方向性を整理し、それに合ったライターと協働しながら、公開後も内容を調整し続けることが欠かせません。小さな改善を積み重ねることで、読まれる記事へと育っていきます。
今回紹介したポイントを参考に、自社にとって最適な方法で英語コラム制作を進めてみてください。
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監修者プロフィール

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市役所職員および大学職員としての勤務経験を通じ、英語を用いた実務や対外的な情報発信に従事。
現在はフリーライターとして、企業・自治体向けに海外SEOを意識した英語コラム制作を行い、月20本以上の記事制作に携わっている。
単なる翻訳にとどまらず、英語圏の検索意図や文化的背景を踏まえた構成設計を強みとし、実用性と読みやすさを両立したコンテンツ制作を得意とする。
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